2022年10月21日ポーランドで行われた第16回ビエニャフスキ国際バイオリンコンクールが行われました。
そのコンクールで優勝したのは、大阪府出身の前田妃奈さん。
若手の登竜門として知られるコンクールで、わずか20歳で優勝を果たしました。
なんと日本人の優勝は41年ぶり。
素晴らしい快挙ですよね。
その前田妃奈さんの使用楽器が、有名なあのストラディバリウス。
とても貴重で高価なバイオリンとして知られていますが、前田さんの個人所有物なのでしょうか。
だとしたら価格も気になります。
そこで今回は前田妃奈さんの使用楽器、ストラディバリウスが個人所有なのか否か、調べました!
前田妃奈の使用楽器はストラディバリウス1715年製「ヨアヒム」
おめでとうございます!凄いです!!
— Toshinori🎻💖 (@1988desa) October 22, 2022
ポーランドで開かれていた第16回ビエニャフスキ国際バイオリンコンクールで21日前田妃奈さんが優勝した。
同コンクールは1935年創設で5年に1度開催されるヴァイオリニストの世界的登竜門。#ビエニャフスキ国際バイオリンコンクール#前田妃奈さん pic.twitter.com/osro4AGhs9
前田妃奈さんの使用楽器は、1715年製のストラディバリウス「ヨアヒム」です。
ストラディバリウスといえば、一度は耳にしたことのある高級バイオリンですよね。
17世紀から18世紀にかけて、弦楽器製作者・ストラディバリ父子が製作した弦楽器を、ストラディバリウスと名付けられています。
ストラディバリが製作した弦楽器には、ラテン語のラベルが貼られているのが特徴。
現存する楽器は世界で600挺で、日本には約40挺があります。
1つ1つに名前が付いていて、前田さん使用のストラディバリウスはヨアヒムと呼ばれるものでした!
前田妃奈の使用楽器「ヨアヒム」の名前の由来や特徴は?
3本のストラディバリウス。
— SAKIYA Naoto 﨑谷直人 (@sakiya_LA24) April 17, 2022
1本のグァダニーニ。 pic.twitter.com/jg1NVI4TLT
では使用楽器ストラディバリウスの「ヨアヒム」とはどういう意味でしょうか。
名前の由来と特徴から探っていきます。
前田妃奈の使用楽器「ヨアヒム」の名前の由来
ヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)命日。
— passe colmar (@ColmarPasse) August 15, 2022
1853年にベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を演奏、このとき聴いたシューマン夫妻が絶賛した。
シューマンからヴァイリン協奏曲を送られたが初演せず、しかも1956年まで楽譜を出版するなと遺言して亡くなった。 pic.twitter.com/P36iwxNfEH
まずは名前の由来について。
ヨアヒムというのは、昔このバイオリンを使用していた人の名前です。
1715年にストラディバリによって製作されたこのバイオリンは、バイオリン奏者のヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)が購入したものでした。
ヨアヒムはハンガリーの有名なバイオリン奏者です。
この時点で製作されてから100年以上が経過しているのも驚きです。
バイオリンは手入れさえしていれば、いつまでも使用できる楽器なので、とても大切にされてきたんですね。
ヨアヒム死後は、孫娘のアディラ・ダラーニに遺贈されたことから、ヨアヒム=アラーニとも呼ばれています。
所有者の名前が付くのが、バイオリンの特徴ですよね。
前田妃奈の使用楽器「ヨアヒム」の特徴とは?
クレモナの博物館にあるクレモネーゼ(写真)と同じ楓の木を使ってると言われているヨアヒムですが、今は前田さんに貸与されているんですね✨
— Yosuke Nakajima (@nakajima_violin) October 16, 2022
セカンドステージ通過おめでとうございます⭐⭐ https://t.co/c4BUOXMHDp pic.twitter.com/C3bE3AZK7S
ヨアヒムの見た目は茶とオレンジの中間色。
裏板はカエデの一枚板です。
短いフレージングでもサマになる音の変化が特徴です。
ふくらみのある音で、甘い音と例えられることもあります。
ストラディバリウス全般において、一番評価されるのは音の飛び方。
大きなホールで演奏しても、最後列まで密度の濃い音が届きます。
音の深さから演奏者の出したい音を出せるとも言われ、表現力が高いのも魅力です。
穏やかで深い表現力に優れたストラディバリウスが、このヨアヒムですね。
前田妃奈の使用楽器「ヨアヒム」の価格は?
バイオリンの落札最高額は20億円で
— 空想お金メディア (@money_channel_a) August 26, 2022
「ダビンチ エクス・ザイデル」という名前。(1534万ドル)
ドル建て落札価格として最も高いのは同じく「ストラディバリウス」の「レディ・ブラント」で、1589万4000ドル(当時約12億7420万円)!#耳をすませば#金曜ロードショー #バイオリン #雑学 pic.twitter.com/7UvMUzhbGA
ヨアヒムの価格は不明です。
しかし1715年前後に製作されたバイオリンの価値は、一番高いとされているんです。
過去に超高価格で落札されたのが、1721年製のストラディバリウス「レディ・ブラント」です。
その価格、なんと約12億円!
他にも2億円、4億円と、億単位での取引が基本になっています。
そのことから、ヨアヒムも低くても1億円、それ以上の可能性が高いです。
宝石など、身に着ける超高価アイテムでも取り扱いにハラハラしますが、楽器となると音を出すことが基本であり、常に使いこむので、持つだけでも緊張しそうです…。
それだけ高価で価値のあるバイオリンを貸与される前田妃奈さんは、素晴らしい実力をお持ちなんです。
前田妃奈の使用楽器は個人所有のバイオリン?
ワンコインコンサート 前田妃奈@兵庫県立芸術文化センター
— るーと (@kohei874) March 26, 2022
この方もスーパーキッズの元メンバーとか
アンコールのヴィエニャフスキーのオベルタスが試験の課題曲とかすごすぎます
バイオリンの演奏も良かったけど、ピアノの伴奏の諸田由里子さんも素晴らしかった
すごく目配り、気配りができていた pic.twitter.com/BtzNbef8Ok
前田妃奈さんの使用楽器、ストラディバリウスのヨアヒムはレンタル品です。
日本音楽財団より、今年の2022年8月31日から貸与が開始されました。
日本音楽財団とは、日本国内の音楽文化の振興と普及に寄与する財団。
1974年に設立され、1994年から弦楽器名器の貸与事業がスタートしました。
日本にあるストラディバリウス約40挺のうち、15挺保有しており、若手有望演奏家や国際的に活躍している演奏家に無償で貸与しているんです。
バイオリンをはじめ、楽器を貸与された演奏家による音楽会も開催されています。
名器の音に触れる貴重な機会なので、是非行ってみたいものです!
前田妃奈の使用楽器はストラディバリウス!個人所有のバイオリンなの?まとめ
前田妃奈さんの使用楽器について調べてみました。
前田妃奈さんの使用楽器は、ストラディバリウスの「ヨアヒム」。
ハンガリーの有名バイオリン奏者、ヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)が購入し使用したバイオリンです。
ヨアヒムはその使用者の名前から付けられました。
価格は不明ですが、他のストラディバリウスの価値から見ると1億円越えは確実でしょう。
また、前田妃奈さんが個人所有しているわけではなく、今年8月31日に日本音楽財団から貸与されたものです。
日本音楽財団は、有望な若手演奏者に名器を無償で貸与しています。
41年ぶりに、有名バイオリンコンクールで優勝した前田さんにぴったりのバイオリンですよね。
日本に40挺しかなく、かなり高価で取り扱いも厳重なバイオリンを貸与される資格のある前田さん、すごすぎますね!
これからの活躍も楽しみです。
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