湊かなえ「母性」のあらすじネタバレを原作から考察!映画の結末は?

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11月公開の映画「母性」。

「告白」で世間に衝撃を与えた、湊かなえさん原作の作品です。

戸田恵梨香さん、永野芽郁さんが親子を演じることでも話題ですが、これまた衝撃的なストーリーなので、どう映画化されるのかも期待されています。

原作者の湊かなえさんも大絶賛する出来栄えになった今作品。

現在公表されている映画のあらすじをはじめ、原作のあらすじ・ネタバレを紹介します。

心の中をえぐるような「母性」、衝撃的なネタバレも含まれますのでご注意を!

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湊かなえ「母性」のあらすじネタバレを原作から考察!

映画「母性」のあらすじを原作から紹介します。

母と娘、2人の食い違う記憶から生まれる奇妙さ。

女性は出産を経験すれば誰しも母性が芽生えるとは限らないかもしれません。

湊かなえ「母性」のあらすじとは?

「女子高生が飛び降り自殺をはかった」というニュースが物語の幕開け。

ニュースについて話す女性教師たち。

「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて…」

その母親の言葉に違和感をおぼえる女性教師。

物語は11年前の母と娘、2人の記憶に遡ります。

母が生きる意味、というくらい母親を愛している娘・ルミ子。

親友とも見えるほど仲が良く、母も同じくルミ子に深い愛を注いでいました。

24歳の頃、出会った哲史と結婚したルミ子は清佳を出産。

母に習って愛を注いでいましたが、ある事件から家族が壊れていきます。

「娘を強く抱きしめた」というルミ子。

「母に首を絞められた」という清佳。

食い違う2人の証言によって、衝撃のラストを迎えます。

湊かなえ「母性」映画の原作ネタバレ

ここでは原作のネタバレを含みます。

ある事件とは何だったのか、ルミ子と清佳の異なる証言の原因とは。

女性高校教師と国語教師の会話

「女子高生がマンションから飛び降りた」という新聞記事について話す女性教師と国語教師。

「愛能う限りって何でしょうね」

「大切に育てましたってことじゃないの?」

「じゃあ、そう言えばいいのに」

女性教師の「愛能う限り」への違和感に国語教師は気付きます。

「お前が言いたいのは、後ろめたい思いがあるからこそ、大袈裟な言葉で取り繕っているんじゃないかってことだな」

自殺をはかった女子高生に「女性には2種類、母と娘があることを伝えたい」と話す女性教師。

女性教師は、愛を求めることについて話がしたかったんです。

ルミ子と母

ルミ子は母ととても仲が良いです。

母もルミ子に溢れんばかりの愛情を注ぎ、その母に愛されて育ったルミ子も母が大好きです。

母が笑顔になるなら、褒めて頭を撫でてくれるなら、その為だけに生きてきました。

20歳を過ぎて大人の女性になってからもその気持ちは変わりません。

絵画教室で出会った哲史との結婚もその1つ。

ルミ子は哲史の絵を辛気臭い絵、と思っていましたが、母はその絵を絶賛します。

母の為にその絵を譲ってもらおうと哲史と交際がスタート、後にプロポーズされ、母も哲史を気に入っていたので承諾します。

そして清佳の誕生。

母はルミ子同様、清佳に深い愛を注ぎとても可愛がります。

ルミ子も清佳を愛する努力をしますが、愛する理由も、清佳が思いやりある優しい子に成長すれば母が喜んでくれるから。

それ以外の理由で、自分の人生の価値観を変えることはできないのです。

ルミ子の出産

妊娠がわかったルミ子は出産を気味悪がっていましたが、母が喜んでくれる、と出産を決意しました。

子供に両親を何と呼ばせようか、と哲史と相談していたとき、ふいに「お母さん」などと呼ばれたくないという思いにかられます。

お母さん、というのは愛するルミ子の母、1人の為にあるのです。

筆者が衝撃的だったのが、出産の際の回想。

「体が分裂してしまいそうな痛みに耐えた後、かん高い声でギャーギャーと泣く赤紫色のかたまりを顔の横に近づけられ、『おめでとうございます、元気な女の子ですよ』と言われても。

それがどうしたのだ、上質な作品とは違い、しわくちゃで鼻の低いぶさいくな顔で、これでは母ががっかりしてしいまうのではないかと、涙が出そうになったくらいです」

と語られています。

ここでルミ子の歪んだ心の内が最も露わとなっています。

生まれたばかりの我が子を、赤紫色のかたまり…と例える方がどれだけいるのでしょうか。

本当に娘に愛はなく、母の為だけに生きているのだな、と苦しくなったんです。

母の死

ある日一家に悲劇が訪れます。

台風の日、激しい雨風が訪れ停電、ろうそくの火を灯していました。

哲史が夜勤でいない日には、母に来てもらっていたルミ子。

そのまま就寝しますが、激しい雨音に気付いたルミ子は悲劇を目撃します。

激しく揺れる家の中で、タンスの下敷きになっている母と清佳。

助けを呼ぼうとするも、灯していたろうそくが倒れて燃えています。

燃え移る前に、母を優先して助けようとするルミ子に、母は清佳を助けるよう懇願。

母の娘という意識が強いルミ子はやはり母を助けたいのですが、母の説得あって、ルミ子の記憶は曖昧ですが恐らく清佳と家を出たとされています。

その後、家は全焼し、母は亡くなってしまいました…。

最も愛する母を亡くしたルミ子は、幸せな日々を終えることになりました。

ルミ子の愛

ルミ子は母を亡くす前は、母が喜んでくれるからと清佳を愛する努力をしてきました。

しかし根本的に、自分は母の娘である、という気持ちのまま母になったルミ子。

母を亡くしてから、清佳を愛する理由が消えたように思えますが

「あなたの愛を今度はあの子に、愛能う限り、大切に育ててあげて」

愛する母からの最後の願いを裏切らない為に、高校生になるまで清佳を育て上げました。

自分の家が火事で全焼し、哲史の実家に住むことになった2人。

哲史の母に辛く当たられ、どんなに体調が悪くても家業の手伝いをさせられる、過酷な日々をおくっていきます。

それでも、どんな地獄の毎日を送っていても、亡き母に恥じない生き方をするために、酷い一家の中で懸命に生きていきます。

亡き母に対する想いこそ、ルミ子の愛なんです。

そこに清佳は存在しません。

清佳の愛

一方清佳は、台風の悲劇の頃から「自分は愛されていないのではないか」と思っています。

清佳が祖母を喜ばせると、ルミ子は本当に幸せそうに笑います。

祖母は孫の清佳を本当に愛していたので、清佳にとって一番居心地のいい環境でした。

しかし祖母亡き後は、ルミ子の愛は祖母あってのものだったんだ、と悟り、そして無邪気さをなくします。

母に優しく触れてもらいたい、よく頑張ったわね、と頭を撫でてもらいたい。

それだけが清佳の願いで、その為に努力を惜しみませんでした。

しかしそれはルミ子には届かない。

いつしか清佳は、母に嫌われる自分が嫌い、と思うようになります。

ルミ子が姑に罵倒されているとき、清佳はルミ子をかばいますが

「祖母を敬う気持ちがない、どうしてもっと思いやりを持てないのか」

と、清佳に失望の目をむけ、更に「私に起きた不幸は全て娘に起因している」とまで語られています。

そんな仕打ちを受けながらも、清佳はただただ純粋に、ルミ子が亡き祖母に受けたような無償の愛を渇望していました。

母の真相

ルミ子の母は台風による災害によって亡くなりました。

しかしそこに真実があるんです。

台風の日、哲史は夜勤でしたが一旦、帰宅していました。

そして、自分の描いた絵を外に運び出そうとしていたんです。

運び出す際に、哲史が目にしたもの。

それは、ルミ子の母が舌を噛んで自殺する瞬間でした。

ルミ子の母は、ルミ子に清佳を助けさせる為に自殺を図ったのだと推測されます。

その自殺の瞬間は、ルミ子の記憶が曖昧になっています。

そしてなんと哲史は「自分の絵を諦めれば、ルミ子の母を救うことが出来たのでは」と後ろめたさ、そして義務的に娘を育てるルミ子と寂し気な清佳を見る辛さから、不倫をしているんですね。

なんとも勝手で自己中心的な逃げ方!と思ってしまいます…。

挙句の果てに不倫相手から

「お母さんは大切な母親が死んでしまったことよりも、母親があなたを守ったことが許せなかったのでは。

だって愛する人が最期に選んだのは、自分ではないということを目の前で突きつけられたのだから…」

祖母の自殺、父の浮気、全てを知り絶望した清佳が、ルミ子に話すことで結末に繋がります。

結末

全てを知った清佳はルミ子に、真実を伝えます。

「おばあちゃんが私を助けるために自殺したって本当なの?」

するとあの日の記憶が、愛しい母が清佳のために自殺したあの記憶が、ルミ子の中で鮮明に思い起こされます。

そのときルミ子は理性では「今こそ娘に愛していると言わなければ、抱きしめなければ」と

決死の想いで手をゆっくり伸ばし、清佳を抱きしめました。

「これまで1人で抱えてきた悲しみを、これからは2人で共有していくことになるんだ」と清佳が喜びを感じたのも束の間、ルミ子は清佳の首を強く締める。

大切な母を犯罪者にしたくない、と咄嗟の判断で清佳はルミ子を付き飛ばし、首を絞められた跡が分からないように、庭の木で首つり自殺をはかります。

ルミ子の手記には

「自分が私から奪ったものの大きさに気付き、死を以って償おうとしたのかもしれません」

とあり、ここでも娘の気持ちは母に伝わっていないことがわかります。

清佳の意識が戻らない間も

「大切な母が命をかけて守ったその命が、輝きを取り戻し、美しく咲き誇りますように」

と願っています。

清佳は意識が遠のく中でルミ子の「清佳!」と叫ぶ声を聞きます。

初めて清佳がルミ子に名前を呼ばれた瞬間でした…。

湊かなえ「母性」教師の正体は?

衝撃的な真実が次々と明らかになり、舞台は現代の女性教師と国語教師の場面に戻ります。

冒頭の新聞記事では飛び降り自殺、清佳は庭の木で首つり自殺をはかりました。

ここで、過去の回想が記事の女子高生と違うものだと判明します。

この「愛能う限り…」に違和感を覚えた女性教師こそ、清佳でした。

清佳の自殺は未遂に終わり、その後教師となり結婚、妊娠をしているんです。

あの自殺未遂を経てからも、清佳はルミ子と一緒に暮らしています。

母を反面教師とするように、生まれる我が子には無償の愛を注ぐと決意して。

「私は子供に、私が母に望んでいたことをしてやりたい」

それこそが母性なのだと清佳は結論付けます。

ルミ子は清佳の妊娠を「おばあちゃんが喜んでくれるわ」と涙を流して喜びます。

ルミ子自身がどう思っているかはその言葉でわかりますよね。

それでも清佳はルミ子を、母親を愛しています。

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湊かなえ「母性」の映画の結末は原作と一緒か大予想!

先述したネタバレを踏まえて、映画「母性」の結末はどうなるのでしょうか。

この物語はルミ子と清佳、2人の異なる手記と回想で進みます。

捉え方が違っているので、何が真実なのか分からないというのがポイント。

そのうえで映画「母性」の結末は、原作に忠実に沿っているのではないでしょうか。

なんといっても、映画告知で多く使われている首をしめる、抱きしめるといった食い違いのシーン。

ここで一番、2人の捉え方、見方の違いで混乱を招くところですが、話の流れから見て、ルミ子が清佳の首を締めた、と考えるのが自然ですよね。

しかしルミ子は何よりも母の想いを大切にして生きています。

母が守ろうとした命である清佳を、殺めることが出来るのでしょうか。

清佳は首を絞められたと語りますが、果たしてそうなのか。

あまりの悲しさからそう見えたのかもしれない、もう自殺以外考えられない心境だったのかもしれない。

母が一番愛していた祖母の死因が自分だと、ルミ子に認められたと感じたのですから…。

自分がよかれと思ってしたことが、相手にとっては迷惑だった、なんて事も日頃ありますよね。

気持ちのすれ違いが原因であるなら、このストーリー全てにおいて何が本当にあったことなのか分かりません。

その部分がどう描かれるのか見どころです。

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湊かなえ「母性」のあらすじネタバレを原作から考察!映画の結末は?まとめ

映画「母性」のあらすじと原作のネタバレを紹介しました。

湊かなえさんらしい心をえぐる衝撃作であり、母と娘2人の気持ちのすれ違い、捉え方の違いで何が真実か分からないストーリーが魅力です。

原作者の湊かなえさんも「完成度の高さに喜びしかない、女優の方々おひとりずつの演技力が素晴らしく、それらが化学反応を起こすかのように作品自体に深みや広がりを与えている」と大絶賛されている映画「母性」。

主演の2人を始め、高畑順子さんや大地真央さんの狂気的、かつ人間のリアルな心境をうつす圧巻の演技が楽しみです。

原作ネタバレ、あらすじをふまえ、原作を越える、母と娘の人生を見届けましょう。

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